かわちながの百景 NO、74 2011・10・15
鳩原
井上喜代一氏のスケッチ
1963,5,5
延命寺をどんどん東へ上がっていくと、鳩原を過ぎて、大井国道310号に合流する。
この道はいまなお全くの山路で、みごとな杉,桧の樹林を抜けってぱっと明るくなった。
頂上付近では、こんなところに驚くほどの田畑が開ける。
人家の気配を感じると、なるほど古い格式の大きな農家が数軒、石垣を築いてお城のように構えている。
広い屋敷には色とりどりの花木がやわらかな新芽を吹き、空はあくまでも青く、白い雲がふんわりと流れる。
山里だけに早い麦秋でもある。
まったくの桃源境だ。
井上喜代一 文
鳩原 11,10,13
スケッチの右に書かれている段々畑が今は立派な家が建ち、上の茅葺きの家もない、今回は歩いて隅々まで探した結果ここに落ち着く。
47年前の景色は百景にふさわしい眺めだったのに違いない。
延命寺を離れ山路に差しかかり、付近の様子を訪ねたら、親切にしていただき、その上にシュウカイドウの鉢植えを戴いた。
巡礼中にお接待を戴いたような親切に感謝